施行時期は10年4月 50人未満のストレスチェック 厚労省(5/29)
厚生労働省は、現在は努力義務となっている50人未満の事業場に対するストレスチェック制度について、令和10年4月1日から義務化する方針を示しました。これにより、これまで主に中堅・大企業を中心に求められていたメンタルヘルス対策が、今後は小規模事業場にも本格的に広がることになります。 改正後は、50人未満の事業場においても、ストレスチェックの実施だけでなく、高ストレス者への医師による面接指導や、その結果に基づく就業上の措置が義務化されます。背景には、近年増加しているメンタル不調や精神障害による労災請求、離職、休職問題があります。 厚労省は、小規模事業場向けの実施マニュアルも公表しており、従業員のプライバシー保護の観点から、外部機関へ委託して実施する方法を推奨しています。会社は実施時期や対象者を決定し、委託先機関が調査票の配布・回収を行う流れが想定されています。また、従業員が安心して受検できるよう、事前に実施時期や委託先、実施方法などを社内へ周知することも重要とされています。 今回の改正は、単なる法令対応ではなく、「従業員の心の健康」を経営課題として捉える時代に入ったことを意味しています。特に近年は、人手不足や長時間労働、静かな退職(Quiet Quitting)、プレゼンティーズム(出勤しているが生産性が低下している状態)などが大きな課題となっています。 今後は、「問題が起きてから対応する」のではなく、従業員の不調を早期に把握し、働きやすい職場環境を整備できる会社が、人材定着や採用面でも選ばれる時代になっていくでしょう。
タイトル
東京地裁は、愛媛県の企業が中途採用した一級建築施工管理技士・一級土木施工管理技士に対する「本採用拒否」を有効と判断しました。 この労働者は、即戦力として月額48万円・試用期間6カ月で採用されましたが、勤務開始後に以下のような問題行動を繰り返していました。 業務中の居眠り 、社用車事故の未報告、 社用車の鍵をコンビニ店員に預ける 、現場で私的オンライン会議を実施 、危険な工事方法を見ても注意しない 、指示された測定方法を理解できず自己判断で作業し、後に欠陥が発覚 これにより、取引先からのクレームや手直しなどの実害も発生しました。 裁判所は、 高い専門資格と経験を前提に即戦力採用されたこと 常識や遵法意識に欠ける行動が継続していたこと 期待された能力や適格性を欠いていたこと を重視し、会社の本採用拒否は妥当と判断しました。 一方で、会社側が主張した「過去の労働安全衛生法違反の送検歴を隠していた」という点については、 応募書類に賞罰欄がなかった 面接でも質問されていなかった ことから、「意図的な隠蔽」とまでは認めませんでした。 この事例は、 「資格がある=現場で信頼できる人材」とは限らない ことを示しています。 また企業側にも、 面接時の確認不足 リファレンスチェック不足 試用期間中の評価基準整備 など、採用リスク管理の重要性が問われる判例といえます。
研修費を100万円助成 建設・運輸の資格取得で 東京都(5/27)
東京都は、人手不足が深刻な建設・運輸分野の中小企業を対象に、従業員のスキルアップ支援として、国家資格や免許取得に必要な研修費を助成する制度を開始した。対象は建築士や運行管理者、大型自動車免許など173種類。企業が研修費を全額負担した場合、費用の2分の1(1社最大100万円)が助成される。対象研修は、指定資格取得を目的とした集合研修やeラーニング。研修は業務命令のもと労働時間内に実施することが条件で、申請は来年2月まで、各研修開始の1カ月前までに行う必要がある。
18歳まで時短延長 障害持つ子育てる社員に 丸井グループ(5/26)
丸井グループは、障害のある子どもを育てる社員向けの育児支援制度を大幅に拡充し、短時間勤務や看護等休暇の利用期限を「子どもが18歳になる年度末まで」に延長した。背景には、対象社員から「放課後デイサービスの送迎に間に合わない」「急な対応を有休だけで補うのは不安」といった声があったため。あわせて、転居を伴う異動免除や養育支援休暇などの制度も18歳まで利用可能とし、仕事と育児の両立を支援する。
ストレスチェック 50人未満事業所は28年4月から義務化(5/26)
厚生労働省は18日、労働政策審議会の分科会で、ストレスチェックの実施義務を全事業所に拡大する期日について、2028年4月1日とする案を示し、了承された。従業員50人以上の事業所ではすでに義務化されており、近年のメンタルへルス不調による精神障害の労災支給決定が増えていることなどを受け、昨年、従業員50人未満の事業所にも義務化の対象を拡大する法改正が行われた。
熱中症は20歳代が最多 「休まなかった」含むと 宮崎労働局(5/25)
宮崎労働局が公表した熱中症による労働災害の状況によると、休業4日以上の重い災害は50~60代に多い一方、休業に至らない「不休災害」も含めると20代の発症が最多となりました。 令和7年に宮崎県内で業務中に熱中症となり医療機関で治療を受けた人は152人。年齢別では、**20代が23.2%で最多、次いで30代が19.7%**と、若い世代での発生が目立ちました。 背景として労働局は、若年層が体調不良を上司に伝えにくいことや、体力への過信、朝食抜きなどの生活習慣が要因の一つと分析しています。 また、発生場所では屋内が約4割を占め、2年前より10ポイント以上増加しており、食品加工場や厨房など屋内作業でも熱中症対策が重要になっています。
連合・春闘第5回集計 中小企業の賃上げ額は1万3260円、賃上げ率は前年を下回る結果に(5/22)
連合が公表した2025年春闘の第5回回答集計(5月7日時点)によると、300人未満の中小組合における賃上げ額(定期昇給込み)は加重平均で1万3260円(賃上げ率4.81%)となりました。前年同期比では、賃上げ額は163円増加した一方、賃上げ率は0.12ポイント低下しています。 全体(規模計)では、賃上げ額が1万6733円、賃上げ率5.05%となり、こちらも賃上げ率は前年を下回る結果となりました。すべての企業規模で前年同期比マイナスとなっており、賃上げの勢いにやや鈍化が見られます。 一方で、有期雇用・短時間・契約社員等の賃上げは比較的高い伸びを示しており、時給ベースで76.32円増(引上げ率6.26%)となりました。 また、年間一時金(賞与)は平均5.07カ月分、支給額平均は約178万円となっています。妥結進捗率は81.1%と前年を上回っており、賃上げ交渉は着実に進んでいます。
10月から対応が必要です|非正規社員の待遇差説明ルールが強化されます(5/21)
厚生労働省は、非正規労働者(パート・有期雇用・派遣社員)の待遇改善を目的として、パート・有期雇用労働法施行規則および労働者派遣法施行規則を改正し、10月1日から施行します。 主な改正点は、雇入れ時の労働条件通知書に「正社員との待遇差について説明を求めることができる」旨を明記することが義務化される点です。厚労省の新しいモデル労働条件通知書には、説明を求める窓口として部署名・担当者名・連絡先を記載する欄も追加されます。 また、労働者から求めがなくても、契約更新時などに待遇差の内容を分かりやすく説明し、説明を求められることを周知することが望ましいとされました。 あわせて、同一労働同一賃金ガイドラインも改正され、以下の待遇差に関する考え方がより明確になりました。 退職手当 、無事故手当、 家族手当、 住宅手当、 賞与、 病気休職・休暇 。なお、待遇差の見直しにあたっては、正社員の待遇を下げて調整するのではなく、非正規社員の待遇改善で対応することが基本とされています。
インターンは「没入感」が鍵 千葉採用力支援事業(5/20)
千葉商工会議所連合会(佐久間英利会長)と千葉商工会連合会(寒郡茂樹会長)が共催する「採用力向上サポートプロジェクト」は、インターンシップのプログラム設計をテーマにワークショップを開いた。千葉経済大学キャリアセンターの下地美也子特任准教授が講師を務め、学生の満足度が高いプログラムの特徴として「没入感」を挙げた。
没入感が高くなる例には、商談への同行やトラブル対応の見学などがあるとした。参加者に「働いている自分」を想像させると、採用にもつながりやすいと説いた。
食事補助手当を増額 非課税限度額7500円に ネオレックス(5/19)
社員に「高くても健康に良い弁当」を気兼ねなく頼んでもらうために――クラウド勤怠管理システムの開発・販売などを行うITベンチャーの㈱ネオレックス(愛知県名古屋市、駒井拓央代表取締役社長)は、今年4月からの食事の現物支給にかかる非課税限度額の引上げに合わせて、食事補助の上限を従来の月3500円から7500円に引き上げた。
同社は社員に希望を募り、弁当をまとめて発注している。2024年には健康増進を目的に発注業者を見直し、味と健康を重視した弁当に切り替えた。その分価格が上がってしまったため、以降は半額を補助する制度を導入している。
同社広報担当者によると、上限額の引上げ前は、制度を利用している社員のうち、2割程度が上限額に達していた。引上げによって、弁当を頼む日が増え、社員の健康増進につながることを期待している。
4月の企業倒産 物価高倒産が過去3番目の高水準(5/18)
東京商工リサーチが13日に公表した4月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、負債総額が1,118億9,600万円(前年同月比8.8%増)で件数が883件(同6.6%増)だった。負債総額は2カ月連続、倒産件数は5カ月連続で前年同月を上回った。人件費や金利などの上昇によるコスト負担によって資金繰りが苦しくなる企業が増加し、物価高倒産は85件(前年同月56件)で過去3番目の高水準となった一方、人手不足関連の倒産は33件(前年同月36件)と減少した。
大卒求人倍率は2年連続低下に 民間調査(5/18)
リクルートワークス研究所は2027年卒の大卒求人倍率に関する調査結果をまとめた。27年卒の大卒求人倍率は2年連続で低下し、1.62倍となった。求人総数が前年から2.2%減少したのが響いた。
求人は中小企業を中心に減少。規模300人未満は38.5万人で前年比3.5%減、300~999人は15.1万人で同1.6%減、1000~4999人は15.8万人で同1.4%減となった。一方、5000人以上は5.5万人で同4.0%増加している。
外国人雇用指針が改正(5/15)
厚生労働省は外国人雇用に関する企業向けの指針を改正する。15日の労働政策審議会の分科会で同省の改正案が了承された。外国人労働者の雇入れや離職の際に氏名や在留資格などを国に届け出なかった場合の罰則(30万円以下の罰金)適用などが盛り込まれ、在留カードの確認には読取り専用アプリの利用を推奨することも示された。6月14日から新指針を順次適用する。
一律配分で若手改善 決算賞与を一部月給化(5/15)
スーパーホテルは、決算賞与の一部を月給化し、「業績連動手当」として全社員に月2万5000円を一律支給する。若手への配分を厚くする狙いで、あわせて34歳までを対象に「若者応援手当」も新設。22歳には月2万5000円を支給し、大卒総合職の初任給を月30万円に引き上げる。 業績連動手当は、不測の事態がない限り業績にかかわらず定額支給し、会社業績は従来どおり決算賞与にも反映する。若年層の処遇改善を優先し、将来の管理職候補となる優秀な若手人材の確保をめざす。
タイトル:元従業員をスポット活用 独自にサイト運営 マクドナルド、内容:各店舗が1日単位で募集(5/14)
日本マクドナルドは、過去にアルバイト経験のある元従業員約300万人を対象に、独自のスポットワークプラットフォームを開始しました。全国約3,000店舗(フランチャイズ含む)が、ピークタイムや連休中などの短時間・1日単位の勤務募集を行います。
対象を元従業員に限定することで、履歴書提出や入社時研修を省略し、応募と同時に就業決定できる仕組みとし、即戦力としての活用を狙っています。全国で業務オペレーションが標準化されているため、過去に勤務経験があれば別店舗でも比較的スムーズに働ける点が特徴です。
これまで外部のスポットワークサービスでは、未経験者に任せられる業務が清掃や配達などに限られていましたが、今回の仕組みにより、カウンター業務やキッチン業務も含めた柔軟な人員配置が可能になります。
また、直前キャンセルは天災など特別な事情を除いて原則発生しない設計とし、各店舗で勤務態度のレビュー制度も導入。ただし、レビュー結果による他店舗応募への制限などのペナルティは設けません。
同社は、人手不足対策というより、繁忙期や帰省中の元学生アルバイトなどを効率よく活用する仕組みとして位置づけています。
社労士視点のポイント
「元従業員の再活用」は、採用コスト削減・即戦力確保という面で非常に合理的な仕組みです。一方で、労働条件の明示、労災対応、雇用契約の整理、社会保険・雇用保険の適用判定、複数就業時の労働時間管理など、実務上の管理体制が重要になります。
4月の企業倒産 物価高倒産が過去3番目の高水準(5/13)
東京商工リサーチが13日に公表した4月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、負債総額が1,118億9,600万円(前年同月比8.8%増)で件数が883件(同6.6%増)だった。負債総額は2カ月連続、倒産件数は5カ月連続で前年同月を上回った。人件費や金利などの上昇によるコスト負担によって資金繰りが苦しくなる企業が増加し、物価高倒産は85件(前年同月56件)で過去3番目の高水準となった一方、人手不足関連の倒産は33件(前年同月36件)と減少した。
卵子凍結の費用補助 対象は18~35歳の未婚女性(5/13)
こども家庭庁は7日、卵子凍結に関する様々な課題等を検証するために2026年度中にモデル事業を開始する卵子凍結費用の助成について、原則18~35歳の未婚女性を対象とし、自治体指定の医療機関で卵子凍結を行うこと、講習会の受講、追跡調査に参加すること等を要件とすることを明らかにした。1回当たり最大20万円を支援し、経済的な負担の軽減を行う。近く事業に参画する自治体の募集を始める。
最賃の政府目標見直しを求める 中小企業4団体(5/12)
中小企業の会員を多数抱える日本商工会議所(小林健会頭)など4団体は連名で、最低賃金に関する政府への要望を公表した。「2020年代に全国加重平均1500円」をめざす政府目標を「経営実態から著しく乖離している」と批判し、見直しを求めた。
昨年の地方審議に関して、中央が示した目安への大幅な上乗せが相次いだ点を指摘。知事からの引上げ要請や、自治体から目安を上回る引上げを前提とした支援策が提示されたことに懸念を示した。発効日は1月以降を基本とし、引上げ額の審議とは切り離して設定すべきと訴えた。発効日の先延ばしが金額引上げの交渉材料に利用された例もあるとした。
毎月勤労統計調査3月分の結果(速報値)が公表(5/12)
厚生労働省は8日、3月の毎月勤労統計調査(速報値。規模5人以上)の結果を公表した。実質賃金が前年同月比1.0%と、3カ月連続でプラスとなった。一人当たり現金給与総額は31万7,254円(前年同月比2.7%増)。所定内給与は27万1,313円(同3.2%増)と、伸び率が3カ月連続3%以上となるのは33年5カ月ぶり。
雇用する障害者に業務指示・仕事与えず放置 労働局が調査(5/12)
九州や沖縄、広島、東京など約50拠点で障害者雇用ビジネスを展開する業者の仲介を受け企業に直接雇用された在宅勤務の障害者の通報により、業者と簡単なやり取りを行うだけで雇用企業から直接の業務指示もなく、実質的な仕事も与えられず、事実上放置されているケースが多数あることが発覚した。労働局が雇用企業の調査を行っており、就労管理を適切に行うよう指導するとみられる。厚生労働省は、障害者雇用ビジネスについては多数の問題提起を受けていて、課題解決に向けた検討を深めるとしている。
“春の交通災害”防止を 3カ月で4人死亡受けて 兵庫労働局・リーフ(5/11)
庫労働局(金成真一局長)は、令和7年1月~8年3月に死亡交通労働災害が11件発生した状況を受け、リーフレットを作成し、注意喚起を強めている。8年には、1~3月の3カ月間で4件の死亡事案が発生。春は新生活がスタートし、交通量が増えることも踏まえ、「春季に必要な配慮」をまとめた。他車両からの視認性向上のため、早朝や夕方早めの時間帯でも点灯するよう勧めている。
四輪車だけでなく、自転車を運転していた労働者が亡くなる事故も発生したことから、自転車・バイク運転時の安全対策も求めた。ヘルメット着用の徹底や、雨天時のスリップへの注意を促している。
リーフでは、11件の死亡災害の発生状況を紹介した。今年2月には、走行していた3トントラックが路肩に駐車中の10トントラックに衝突し、3トントラックの運転者が死亡している。
2025年の有効求人倍率は平均1.2倍 3年連続低下(5/9)
厚生労働省が28日に発表した3月の有効求人倍率は1.18倍と、2カ月ぶりに低下した。2025年度平均では1.20倍で、3年連続の低下となった。同省によれば、人手不足は続いているものの、物価や人件費の高騰で求人を出すのを控える傾向が見られるという。また、同日に総務省が発表した3月の完全失業率は2.7%、25年度平均では2.6%だった。
一律の残業指導 緩和へ議論の余地あり(5/9)
上野厚生労働大臣は23日、中央労働基準監督署を視察し、職員と意見交換をした後、時間外労働を一律月45時間以内に抑えるよう行っている指導の緩和について「議論の余地がある」と話した。22日の第4回日本成長戦略会議では、高市首相から労働時間制度の見直しについて、「現行の労働時間規制の運用についても、労働時間や労働者の健康確保措置に関する労使の合意に則った指導を行うよう、見直してください」との発言があり、15日には自民党の日本成長戦略本部から首相に対して指導の緩和を求める提言があった。
パート社員の約7割が「正社員との待遇差に不合理を感じる」と回答(2026/5/8)
東京都が実施した「パートタイマーに関する実態調査」によると、都内中小企業で働くパートタイマーの約7割が、正社員との間に何らかの不合理な待遇差を感じていることが分かりました。 特に不満が多かった項目は、「賞与」が51.6%で最も高く、次いで「退職金」「基本給」「各種手当(家族手当・住宅手当など)」となっています。 また、「仕事内容や責任が正社員と同じ」と感じているパート社員のうち、約半数が「賃金水準に納得していない」と回答しています。 一方、企業側では、「不合理な待遇差はないと判断しているため対応していない」と回答した企業が約半数となりましたが、「基本給の引上げ」など待遇改善に取り組む企業も見られました。 同一労働同一賃金への関心は今後さらに高まることが予想されます。パート・有期雇用労働者の待遇については、説明できる状態になっているか、一度確認しておくことが重要です。
「タイミー」直前キャンセル訴訟―スポットワークにおける“労働契約成立”と企業責任が問われる時代へ(2026/5/7)
スポットワーク仲介サービス「タイミー」を利用していた9人が、企業側による直前キャンセルで賃金が支払われなかったとして、タイミー運営会社に対し、未払い賃金や慰謝料など計312万円の支払いを求める集団訴訟を提起しました。スポットワーク仲介事業者の責任を問う訴訟としては全国初とみられています。
原告らは、2021年10月~2026年3月にかけて、飲食業や運送業などの仕事に135回マッチングしましたが、企業都合でキャンセルされ、失われた賃金・交通費は約102万円に上ると主張しています。
争点の一つは、タイミーがユーザー企業と締結している「賃金債務の併存的引受け契約」です。原告側は、この契約によりタイミーにも未払い賃金全額を支払う義務があると主張しています。
また、厚生労働省は令和7年7月に、スポットワークについて「マッチング時点で労働契約が成立する」との考え方を示しており、タイミーなどは同年9月から「解約権留保付労働契約」とする運用へ変更しています。
訴状では、運用変更の前後を問わず、企業側のキャンセルは「有期労働契約の途中解約」に当たると主張。労働契約法17条に基づき、「やむを得ない事由」が必要であり、その立証責任はタイミー側にあるとしています。
さらに、現状のシステムでは、企業側がキャンセル時に「やむを得ない理由」を入力しなくても処理できる点について、スポットワーカー保護の観点から重大な問題があるとして、慰謝料210万円も請求しています。