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新着情報(2026年8月)

同行者の給与を補助 障害福祉現場へ訪問時 東京都・カスハラ対策(8/31)

 東京都は、訪問系障害福祉サービス事業所のカスタマーハラスメント対策として、利用者宅を複数人で訪問する際の同行者の給与・謝金を補助する事業を開始した。補助対象はサービス提供時間と訪問先への移動時間に対する給与相当額で、上限は1時間1,700円、補助率は4分の3。同行者に介護資格は必要なく、事務職員や管理者、有償ボランティアなども想定している。カスハラが発生している、または発生する恐れがあり、複数人訪問について利用者側の同意が得られず、国の報酬加算等を利用できない場合が対象となる。

■感想
 訪問系サービスでは、従業員が利用者宅という閉鎖的な環境で1人で対応することが多く、カスタマーハラスメントが発生した際に逃げ場や相談相手がないという特有のリスクがあります。今回の制度は、単にカスハラ防止を呼び掛けるだけでなく、複数人で訪問するために必要となる人件費を具体的に支援する点が特徴です。企業には従業員をカスハラから守るための体制整備が求められており、こうした制度も活用しながら、「一人で対応させない」仕組みを整えることが重要です。

雇調金特例を実施へ 計画届事後提出認める 熊本地震(8/31)

 厚生労働省は、7月28日に発生した令和8年熊本地震に伴い、雇用調整助成金の特例措置を実施する。地震による経済上の理由で事業活動を縮小する事業主が対象で、休業・教育訓練等の初日が7月28日~2027年1月27日の場合に適用される。全国の事業所を対象に、生産指標の確認期間を通常の3カ月から1カ月へ短縮し、雇用量要件を撤廃するほか、設置後1年未満の事業所も対象とする。また、休業等の計画届について事後提出を認める。熊本県内の事業所には、残業相殺ルールの撤廃など、さらに特例措置が講じられる。

■感想
 災害によって直接被害を受けた場合だけでなく、地震の影響による売上減少など「経済上の理由」で事業活動を縮小せざるを得ない事業主を支援する点が重要です。特に、生産指標を直近1カ月で判断できることや、計画届の事後提出が認められることは、突発的な災害への対応として実務上大きな意味があります。災害時には、従業員の雇用を維持したくても通常どおりの営業ができない企業も少なくありません。こうした特例措置を早期に把握し、休業による雇用維持の選択肢として適切に活用することが大切です。

4週8閉所100%に 2030年の目標設定 日建協・長期ビジョン(8/28)

 日本建設産業職員労働組合協議会(日建協)は、「日建協ビジョン2030」の最終目標として、2030年までに建設現場の「4週8閉所」実施率100%をめざす方針を示した。2025年の加盟単組では、4週8休取得率が完全週休2日を8とする指数で7.60まで改善した一方、4週8閉所以上の実施割合は30.8%にとどまっている。現場が稼働していると休日でも電話などへの対応が生じることから、「つながらない権利」の確保という観点でも、単なる休日取得ではなく現場そのものを閉所することを重視する。あわせて2030年までの35歳時点の平均年収についても、日建協が定める個別賃金水準の標準ライン以上を目標とした。

■感想
 建設業では週休2日制が進みつつありますが、今回注目したいのは「4週8休」ではなく「4週8閉所」を目標としている点です。従業員が休日であっても現場が動いていれば、電話や連絡への対応が発生し、実質的に仕事から離れられないケースがあります。休日を増やすだけでなく、仕事との接点そのものをなくす「つながらない権利」という視点は、今後の働き方を考えるうえで重要です。建設業の人材確保・定着のためにも、休日数、現場運営、賃金水準を一体的に改善していくことが求められます。

フリーランス法違反で日本郵便に勧告(8/28)

  公正取引委員会は近く、日本郵便のフリーランス法違反を認定し、再発防止を求める勧告を出す方針であることがわかった。フリーランス法が施行された2024年11月以降、日本郵便では、業務委託をしたフリーランス計150人以上に対して、取引条件を明示していなかったり、支払い遅延を発生させていたりするなど、違法な取引が常態化していたとみている。

労働条件明示違反が3割増 6年改正など影響 厚労省・7年定期監督等実施状況(8/27)

 厚生労働省が公表した令和7年の監督業務実施状況(速報値)によると、労働条件の明示に関する違反は1万9,049件となり、前年の1万4,250件から4,799件、約3割増加した。令和6年4月から、労働条件の明示事項に就業場所・業務の変更範囲や有期契約の更新上限、無期転換申込機会などが追加されたことが影響したとみられる。全国14万5,797事業場への定期監督等では、69.3%に当たる10万1,038事業場で法令違反を確認。労働条件明示違反による送検も前年比10件増の31件となった。

■感想
 労働条件明示の違反が約3割増加している点は、企業にとって注意が必要です。特に令和6年4月の改正で追加された「就業場所・業務の変更の範囲」や「更新上限」「無期転換申込機会」などは、従来の労働条件通知書をそのまま使用していると記載が漏れている可能性があります。一方、厚労省も指摘しているように、労働条件の明示は適切なフォーマットを整備すれば継続的な対応がしやすい分野です。採用時や有期契約の更新時に使用している労働条件通知書・雇用契約書を改めて確認しておくことが重要です。

文科省が学校版カスハラ指針 近く公表予定(8/27)

 10月よりカスハラ対策が義務化されるのにあわせ、文科省は、各自治体が保護者対応のガイドラインをつくることを想定して策定した指針を、近く公表する。ハラスメント行為になる言動の具体的な判断基準や対処方法などの事例を盛り込み、保護者を「カスタマー」とはせず、子どもの成長を支える「パートナー」としている。

被災労働者の14%が外国人 一目で分かる表示の工夫を 常総労基署(8/26)

 茨城・常総労働基準監督署は、外国人労働者の労働災害が多発しているとして、分かりやすい安全表示や教育の徹底を事業者に呼び掛けている。昨年の管内の労災死傷者313人のうち、外国人労働者は44人で約14%を占めた。業務経験の浅さや日本語理解の不足、コミュニケーション不足などが要因として考えられている。対策として、写真やピクトグラムを活用した一目で分かる標識・掲示、母国語や「やさしい日本語」による安全衛生教育、基本的な合図の習得などを推奨している。

■感想
 外国人労働者が増えるなか、安全衛生教育では「説明したか」だけでなく、「正しく伝わり、理解されているか」という視点が重要です。特に今回、労災死傷者の約14%を外国人が占めていることからも、言葉だけに頼らない安全対策の必要性がうかがえます。写真やピクトグラム、「やさしい日本語」などを組み合わせ、危険箇所や禁止事項を直感的に理解できる環境を整えることは、外国人だけでなく、すべての労働者の労災防止にもつながる取組みといえます。

在留手数料の改定額が決定(8/26)

 25日、政府は、外国人の在留許可手続きに関する手数料の改定額を定める政令を閣議決定した。10月1日以降の手続きから適用となる。在留資格の変更・更新は現行の6,000円(一律)から、在留期間に応じて区分を設け、1万円から7万5,000円へと引き上げる。永住者許可は、現行の1万円から20万円へと引き上げる。また同日、出入国在留管理庁は、人道上の配慮が必要で生活に困窮している人などで減額の対象となる外国人に関するガイドラインを公表した。

年休5日の指導強化 是正に向け荷主交渉促す 江戸川労基署(8/25)

 東京・江戸川労働基準監督署は、陸上貨物運送業における年次有給休暇の年5日取得義務について指導を強化している。人員不足や配送コースの未整理を背景に、年5日の年休を取得させていない事業者がみられるため、是正を求めるだけでなく、荷主との交渉も促している。国土交通省の資料を活用し、配送件数や荷待ち時間の見直し、配送コース数の削減などによって年休を取得できる体制の整備を指導する。必要に応じて、国交省や中小企業庁が設置する通報窓口についても案内する方針としている。

■感想
 年5日の年次有給休暇の取得は、一定の労働者について使用者に義務付けられており、人手不足を理由に取得させないことはできません。一方、運送業では荷主の発注条件や配送スケジュールが労働時間や休日取得に大きく影響します。今回の取組みは、事業者だけに改善を求めるのではなく、配送件数や荷待ち時間など取引条件の見直しまで促している点が特徴です。年休取得を確実に進めるためには、人員配置だけでなく、業務量や取引条件を含めた働き方全体の見直しが重要となります。

評価者研修実施へ 職能制度の運用改善を ジャノメ(8/24)

 ㈱ジャノメは、職能資格制度の適正な運用に向け、評価者と被評価者双方を対象とした研修を実施する。現行の5段階評価が実質的に上位3段階に偏っていることなどを課題とし、評価者には評価基準や評価結果の説明方法、被評価者には目標設定や実績の記載方法を教育する。同社は2027年までの中期経営計画で、年功的な運用を見直し、若手社員の管理職への昇進意欲を高めるため、役割等級の導入なども検討している。また、役職手当や賞与を増額し、役職者については5段階評価の上位2段階の賞与額を高めるなど、評価と処遇のメリハリも強化している。

■感想
 人事評価制度は、制度そのものを整備するだけではなく、評価者が基準を正しく理解し、適切に運用できるかが重要です。5段階評価を設けても実際には一部の評価しか使われなければ、社員の成果や能力を処遇へ十分に反映できません。また、被評価者側にも目標設定や実績の伝え方を教育する点は、評価への納得感を高めるうえで参考になる取組みです。評価基準の明確化、評価者教育、フィードバックを一体的に進めることが、公平な人事評価と社員の成長につながると考えられます。

東京の最賃1280円に 54円の引上げを答申 東京地賃審(8/22)

 東京地方最低賃金審議会は、東京都の最低賃金を現行から54円引き上げ、時間額1,280円とするよう東京労働局長に答申した。中央最低賃金審議会が示した目安どおりの引上げ額で、10月1日の発効が見込まれている。審議では、使用者側から賃上げ原資の確保などを理由に発効日を遅らせるよう求める意見が出たが、合意には至らなかった。採決では使用者側委員6人全員が反対した一方、労働者側6人と公益委員5人が賛成し、賛成多数で決定した。審議会は、中小・小規模事業者への賃上げ支援を政府や労働局に求めている。

■感想
 東京都では最低賃金が1,280円となる見込みで、企業の人件費負担はさらに増加します。特に今回、使用者側委員6人全員が反対し、発効日の延期を求めたことからも、中小・小規模事業者にとって賃上げ原資の確保が大きな課題となっていることがうかがえます。企業では最低賃金対象者だけでなく、既存社員との賃金バランスも確認し、必要に応じて給与体系全体を見直すことが重要です。また、生産性向上や価格転嫁、公的な助成制度の活用などを組み合わせた対応も求められます。

熊本地震 雇調金の要件緩和(8/21)

  厚生労働省は、2026年熊本地震で被災し、事業活動を縮小した企業を対象に、雇用調整助成金の支給要件を緩和する特例措置を実施する。全国の事業所を対象として、売上高等の減少確認期間を通常の3カ月から1カ月に短縮し、雇用量増加による対象外要件や設置1年未満の事業所を対象外とする要件を撤廃し、計画届の事後提出を可能とする。熊本県内に所在する事業所については、追加の特例措置も実施する。早ければ来週から適用する。

9月28日から就業規則・36協定届などのe-Gov電子申請様式が変更されます(8/21)

 2026年9月28日から、e-Gov電子申請における「就業規則(変更)届」「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」「時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定届)」の申請様式が変更されます。各事業場単位の届出、本社一括届出のほか、36協定届については一般条項、特別条項付き、研究開発、医師、建設業、自動車運転者などの様式が対象です。特に注意したいのは、9月27日以前にe-Gov上で保存した申請データは、様式変更後に再利用できなくなる点です。9月28日以降に電子申請を行う場合は、新しい申請様式の入力項目やエラーチェック内容を確認したうえで手続きを行う必要があります。

■感想
 就業規則や36協定は多くの企業が定期的に届出を行うため、今回の変更は実務担当者にとって注意が必要です。特に、届出の準備を途中まで進め、e-Govに申請データを保存している場合には、9月28日の様式変更によってそのデータを再利用できなくなる可能性があります。**9月下旬に就業規則の変更届や36協定届などを予定している企業は、提出時期を確認しておくことをおすすめします。**また、様式変更を機に36協定の内容や労働時間管理が実態に合っているかを確認しておくことも重要です。

同性・事実婚に家族手当 配偶者の範囲拡大 日本板硝子(8/20)

 日本板硝子㈱は、人事制度や福利厚生における「配偶者」の範囲を、法律婚に加えて事実婚・同性パートナーまで拡大した。家族手当は配偶者に月1万6,500円、子ども1人につき月1万1,000円を支給し、事実婚・同性パートナーやその連れ子については、社会保険・税法上の扶養に該当しない場合でも一定の基準を満たせば対象とする。就業規則、給与規程、社宅・旅費・育児介護関係の規程など幅広い制度に新基準を適用する。関係性の確認にはパートナーシップ制度証明書や住民票などを用い、手続きは本人と人事部門の間で行うなど、プライバシーにも配慮する。

■感想
 家族のあり方が多様化するなか、福利厚生制度における「配偶者」の定義を見直す企業の動きが広がっています。今回の取組みは、単に家族手当の対象を拡大するだけでなく、就業規則や社宅、旅費、育児・介護など複数の制度を横断して見直している点が特徴的です。企業が同様の制度を導入する場合には、対象者の範囲や確認書類、扶養要件などを明確にするとともに、従業員のプライバシーに十分配慮した運用体制を整えることが重要になるでしょう。

ペットの犬猫も忌引休暇対象に 製薬大手(8/19)

 ベーリンガーインゲルハイムの日本法人3社は、有給の忌引き休暇の対象を、従業員が自宅で飼育する犬・猫まで拡大した。正社員と契約社員を対象とし、ペットが亡くなった場合、同一年度内で最大3回、1回につき1日の休暇を取得できる。単身赴任中の社員にも適用する。これまでは年次有給休暇を利用してペットの喪に服す社員もいたが、ペットを家族として大切にする従業員の価値観を尊重し、正式に忌引き休暇の対象とすることで、社員のエンゲージメント向上につなげる狙いがある。

■感想
 福利厚生制度は、従業員の価値観やライフスタイルの変化に合わせて多様化しています。今回の「ペット忌引き」は、法律上義務付けられた休暇ではありませんが、ペットを家族の一員と考える従業員に寄り添った制度といえます。人材確保が難しくなるなか、給与や休日数だけでなく、従業員の生活や価値観をどこまで尊重できるかも企業選びの一つの要素になっています。こうした独自の休暇制度は、エンゲージメント向上や採用面での企業イメージづくりにもつながる取組みとして注目されます。

審議経て再雇用延長 所属長の推薦で最長70歳 井村屋(8/18)

 井村屋グループ㈱は、シニア社員の専門知識や技術の継承を目的に、65歳を超えて最長70歳まで再雇用を延長できる制度を導入した。所属長・管掌役員の推薦を受け、健康状態や人事考課、65歳までと同等の業務を遂行できるポジションの有無などを社内で審議して決定する。今年度に65歳となる7人のうち4人の延長を決定し、延長後も65歳時点の基本給を維持する。現在、65~70歳の再雇用者は約10人となっている。従来は技術継承が必要な人材をパートとして継続雇用していたが、新制度により処遇改善とモチベーション維持を図る。

■感想
 人手不足が続くなか、経験豊富なシニア人材の活用は企業にとって重要な人事戦略となっています。今回の制度で注目されるのは、単に雇用年齢を70歳まで延ばすだけでなく、能力や担当業務を審査したうえで、65歳時点の基本給を維持している点です。高齢者雇用では「何歳まで働けるか」に加えて、役割や評価、賃金をどのように設計するかが重要です。若手への技術継承とシニア社員のモチベーション維持を両立させる制度として、参考になる取組みといえます。

掲載社数増加めざす 高卒求人の検索サイト 東京労働局(8/17)

 東京労働局は、2027年3月卒業予定の高校生向け求人検索サイト「高卒おしごとNAVI」の掲載企業拡大に取り組んでいる。同サイトでは、都内ハローワークに高卒求人を申し込んだ企業が、求人票だけでは伝えにくい職場の様子や商品などを写真で紹介し、応募者へのメッセージも掲載できる。昨年度の閲覧数は約2万5,000件に達し、サイトから求人票の閲覧につながった事例もみられた。東京都の2026年3月卒の高卒求人倍率は16.12倍で、全国平均4.12倍を大きく上回り、求人数も6万件を超えている。

■感想
 高卒採用では求人倍率が16.12倍に達しており、企業側にとって非常に厳しい採用環境となっています。求人票の条件だけで選ばれるのを待つのではなく、職場の雰囲気や実際に働く姿、会社の魅力を分かりやすく発信することが重要になっています。特に中小企業では、知名度だけで大企業と競うことは難しいため、こうした公的な求人サイトも活用しながら「どんな会社で、どんな人と、どのように働くのか」を伝える工夫が、人材確保につながると考えられます。

可搬式作業台への変更を 脚立作業で重篤災害続発 大町労基署(8/9)

 長野・大町労働基準監督署は、脚立・はしごを使用する作業で重篤な労働災害が相次いでいることを受け、安定性の高い可搬式作業台などへの変更を検討するよう呼び掛けている。2026年6月には脚立作業中の墜落とみられる死亡災害が発生したほか、脚立に関連する3件の災害はいずれも休業見込み1カ月以上の重傷となった。やむを得ず脚立を使用する場合は、厚生労働省のチェックリストを活用し、安定した場所への設置や開き止めのロック、天板をまたいだ作業の禁止などを確認するとともに、高さ1メートル未満でもヘルメットを必ず着用するよう求めている。

■感想
 脚立は日常的に使用される身近な作業用具ですが、転落すると死亡や長期休業につながる重大災害となる危険があります。今回、関連する3件の災害がすべて1カ月以上の休業見込みとなっていることからも、低い場所での作業だから安全とは限りません。まず脚立を使用せず、より安定した可搬式作業台に変更できないかを検討し、脚立を使用する場合には設置状況や使用方法を作業前に確認するなど、基本的な安全対策を徹底することが重要です。

リスキル機会を拡充 機運醸成へ国民運動も 骨太方針(8/7)

 政府は「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」を閣議決定し、「強い経済」の実現に向けて、人材育成と賃上げ環境の整備を重点施策に位置付けた。17の戦略分野や医療・福祉・介護などのエッセンシャル分野で人材育成を進めるため、リスキリング機会の拡充や、デジタル技術を活用して高い付加価値を生み出す「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」の育成を推進する。また、産学官が連携してスキルの明確化や教育プログラムの開発、費用負担の軽減、社会人向け奨学金の活用促進などを進めるほか、「全世代型リスキリング国民運動」を展開する。さらに、2029年度までに物価上昇率を年1%程度上回る賃金上昇を社会に定着させることを目標とし、中堅・中小企業の生産性向上や「稼ぐ力」の強化に向けた支援を継続する方針を示した。

■感想
 骨太の方針2026では、人材育成と賃上げを一体的に進める姿勢が明確に打ち出されました。今後は、企業にも従業員のリスキリング支援やデジタル人材の育成がこれまで以上に求められることになります。特に中小企業では、助成金などの公的支援を活用しながら教育投資を進めることが、生産性向上や持続的な賃上げにつながる重要な取組みとなるでしょう。また、労働力不足が続く中、人材への投資が企業競争力を左右する時代が一層進むことが期待されます。

「帰宅旅費」非課税化を要望 単身赴任の負担減へ  日建連(8/6)

 日本建設業連合会(日建連)は、2027年度税制改正要望として、単身赴任者へ支給する帰宅旅費の非課税化を新たに盛り込んだ。現行制度では、帰宅旅費は給与所得として課税されるため、単身赴任者は自宅通勤者より税負担が重くなる場合がある。日建連は、災害復旧やインフラ整備を担う建設業では単身赴任が避けられないケースが多く、経済的・精神的負担の軽減が人材確保につながると訴えている。調査では、既婚者の26.9%、現場技術者では41.0%、土木分野では48.9%が単身赴任をしており、不安・不満として「生活費の増加」が54.8%、「家族とのコミュニケーション減少」が40.4%、「帰宅旅費支給による税負担増」が23.2%を占めた。また、建設業退職金共済制度の掛金上限を現行の日額800円から1,000円以上へ引き上げることも要望している。

■感想
 建設業では、工事現場の都合から単身赴任が避けられない職種も多く、人材確保や定着の観点から負担軽減は重要な課題です。帰宅旅費への課税は、家族と過ごすための費用にも税負担が生じることから、現場では以前から見直しを求める声が上がっていました。人手不足が深刻化する中、待遇改善や福利厚生の充実は若年層の入職促進にもつながるため、今後の税制改正の動向が注目されます。また、企業においても、単身赴任者への支援制度を見直し、働きやすい環境づくりを進めることが重要です。

店舗でTシャツ ジーンズ勤務へ まいばすけっと(8/5)

 まいばすけっと㈱は、店舗従業員の身だしなみ規定を見直し、Tシャツやジーンズでの勤務を認める運用を開始した。従業員の多様性を尊重するとともに、よりフレンドリーな接客の実現を目的としている。あわせて、ネイルや整えられたひげ、大ぶりでないピアスやネックレスの着用も認めた。また、制服として貸与しているエプロンは引き続き着用する一方、従来着用していた三角巾は不要とするなど、身だしなみ基準を柔軟化している。

■感想
 近年は、人材確保や多様な働き方への対応を背景に、身だしなみ規定を見直す企業が増えています。従業員の個性や価値観を尊重することは、働きやすさや採用力の向上にもつながる一方で、業種や職務内容に応じた衛生面や安全面への配慮も欠かせません。企業が身だしなみ規定を見直す際は、顧客への印象や業務上の必要性とのバランスを考慮し、自社に適したルールを整備することが重要です。

適正原価告示へ議論がスタート 国交省(8/4)

 国土交通省は、改正トラック法に基づく「適正原価」の設定に向け、有識者会議を設置し議論を開始した。第1回会合では、具体的な金額ではなく、適正原価を算定するための算定式の案が示され、2026年内の取りまとめを目指して検討が進められる。改正トラック法は2025年6月に成立・公布されており、施行後はトラック運送事業者に対し、自社で運送する場合だけでなく他の事業者へ委託する場合も、継続して適正原価を下回る運賃・料金で運送を行わないことが義務付けられる。適正原価に関する規定は、公布から3年以内に施行される予定である。

■感想
 物流業界では、燃料費や人件費の上昇、2024年問題への対応などを背景に、適正な運賃・料金の確保が重要な課題となっています。今回の制度では、適正原価を下回る価格での運送を継続的に行わないことが法的な義務となるため、運送事業者だけでなく荷主企業にも大きな影響が及ぶことが予想されます。今後公表される算定方法や制度の詳細を注視し、適正な取引価格の実現に向けた準備を進めることが重要となるでしょう。

AIが言葉選び提案 性格や相性踏まえ面談 NTT東日本(2026/8/3)

 NTT東日本は、約3万人の社員を対象に性格特性や心理状態を把握するサーベイを実施し、AIを活用して1on1面談の質を高める仕組みを構築した。目標管理やキャリア形成支援の面談では、部下の性格や上司との相性を踏まえ、AIがハラスメントにつながらない言葉選びや、受講を勧める研修などを提案する。また、年間目標やサーベイ結果に加え、面談内容をリアルタイムで記録・蓄積し、AIが上司の助言や指導を支援する。将来的にはデータをビッグデータ化し、組織・チーム単位でのエンゲージメントの把握や組織課題の早期発見にも活用する方針である。

■感想
 AIの活用は採用や業務効率化だけでなく、人材育成やマネジメントの分野にも広がっています。今回の取組みでは、面談時の言葉選びやコミュニケーションをAIが支援することで、ハラスメントの防止や部下の成長支援につなげようとしている点が特徴です。今後は、AIを「判断する存在」ではなく、「管理職の対話を支援するツール」として活用し、人とAIがそれぞれの強みを生かした人材マネジメントが一層進んでいくことが期待されます。

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