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熱中症は「個人の問題」ではない

熱中症は「個人の問題」ではない

2026/06/01

企業に求められる“命を守る職場づくり”とは

今年も熱中症による労働災害が深刻化しています。

東京労働局によると、昨年の熱中症による休業4日以上の労働災害は169人と過去最多を記録し、その中でも建設業が最も多い状況となりました。さらに近年は、屋外作業だけでなく、工場や厨房、倉庫など屋内での熱中症も増加しています。 以前は、「水分を取れば大丈夫」「体力があれば問題ない」と考えられていた熱中症ですが、現在は企業としての安全配慮義務が強く求められる時代です。 特に注意しなければならないのは、「本人が大丈夫と言っていた」というケースです。熱中症は、自覚症状が出た時にはすでに重症化していることも少なくありません。若年層では、「迷惑をかけたくない」「まだ頑張れる」と無理をしてしまい、症状を申告しないケースも増えています。 また、高齢者や持病を持つ方は重症化リスクが高く、糖尿病や高血圧などの疾病が熱中症に大きく影響することも知られています。企業側には、単に「水を飲んでください」と呼び掛けるだけではなく、個々の健康状態にも配慮した管理が求められています。

熱中症対策として重要なのは、まずWBGT値(暑さ指数)を活用し、「気合い」ではなく数値で危険を判断することです。暑熱環境を見える化し、休憩・作業中止・水分補給の基準を明確にすることが大切です。 さらに、 こまめな休憩 、空調服や送風設備の活用 、経口補水液の準備 、声掛けや巡回 、単独作業を避ける 、朝礼時の体調確認 など、現場全体で熱中症を防ぐ仕組みづくりが重要になります。 特に建設業や運送業、製造業では、「少し無理してでも工程を守る」という文化が残っている職場もあります。しかし、今後は“無理をさせない管理”こそが企業の責任として問われる時代です。 熱中症は防げる災害です。 これから本格的な暑さを迎える前に、職場の熱中症対策を今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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