高額療養費制度が見直しへ 年間自己負担上限の新設で企業も知っておきたいポイント
2026/06/25
高額療養費制度が見直しへ 年間自己負担上限の新設で企業も知っておきたいポイント
厚生労働省は、健康保険法施行令の改正案を公表し、高額療養費制度の見直しを進めています。今回の改正では、令和8年8月から月額の自己負担上限額が見直されるとともに、新たに「年間自己負担上限額」が設けられる予定です。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、医療機関や薬局で支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた分が払い戻される制度です。大きな病気やケガなどで高額な医療費が発生した際の家計負担を軽減する重要な仕組みとして、多くの方が利用しています。
今回の改正のポイント
今回の改正では、医療費の増加に対応するため、月額の自己負担上限額が引き上げられます。さらに、年間を通じた自己負担にも上限額が設定されます。 例えば、70歳未満で年収約770万円未満の方は年間53万円、年収約770万円から1,160万円の方は年間111万円が上限となる予定です。 また、令和9年8月以降は、所得に応じた公平な負担を実現するため、所得区分の細分化も予定されています。
企業にとっても無関係ではない制度改正
高額療養費制度は個人の医療費負担に関する制度ですが、企業にとっても決して無関係ではありません。 長期療養が必要となる従業員にとっては、医療費負担が働き続けられるかどうかに大きく影響します。制度内容を正しく理解し、必要な際に情報提供できることは、従業員支援の一環として重要です。 また、健康経営を推進する企業では、傷病休職制度や復職支援制度とあわせて、公的医療保険制度についても案内できる体制を整えておくことが望まれます。
今後の動向にも注目
今回の改正案については、7月6日までパブリックコメントが実施されています。今後、正式な制度内容が決定される予定です。 社会保険制度は毎年のように見直しが行われています。企業の人事・総務担当者は、制度改正の内容を把握し、従業員への適切な情報提供ができるよう準備しておくことが大切です。 当事務所でも、社会保険制度や労務管理に関する最新情報を引き続き分かりやすくお伝えしてまいります。