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パワハラ認知の広がりで労災請求が急増!

パワハラ認知の広がりで労災請求が急増!

2026/06/24

企業が今すぐ見直すべき職場環境とは

 近年、精神障害に関する労災請求件数が増加の一途をたどっています。 厚生労働省が公表した資料によると、精神障害に関する労災請求件数は令和6年度に3,780件となり、過去最多を更新しました。 背景には職場におけるハラスメント問題への社会的関心の高まりがあります。特にパワーハラスメント(パワハラ)やカスタマーハラスメント(カスハラ)が大きな要因として挙げられています。 今回は、精神障害の労災請求が増加している理由と、企業が今後取り組むべき対策について考えてみたいと思います。

パワハラに対する認知が大きく変化

 厚生労働省の分析では、精神障害の労災請求が増加している理由の一つとして、パワハラに対する認知度の向上が挙げられています。 令和2年度には労災認定基準の見直しにより、「パワーハラスメント」が心理的負荷の要因として明確に位置付けられました。 さらに令和4年4月からは、すべての企業に対してパワハラ防止措置が義務化されています。 以前であれば「厳しい指導」として見過ごされていた言動も、現在ではパワハラとして認識されるケースが増えています。 企業側に悪意がなくても、従業員が強い精神的負担を感じれば、労災請求や労働トラブルに発展する可能性がある時代になったといえるでしょう。

カスハラも新たな経営課題に

 令和5年度には、労災認定基準に「カスタマーハラスメント」が追加されました。 実際に、顧客や取引先からの暴言や過度な要求、長時間のクレーム対応などによって精神的な負担を抱える労働者が増えています。 サービス業や医療・介護業界では特に深刻な問題となっており、従業員の離職や休職につながるケースも少なくありません。 これからは社内のハラスメント対策だけでなく、顧客対応に関するルール整備も重要になります。

「うちは大丈夫」が最も危険

 ハラスメント問題でよく見られるのが、 「そんなつもりはなかった」 、「昔からこのやり方だった」、  「本人のためを思って指導した」 という管理職側の認識です。 しかし、現在のハラスメント判断では加害者の意図よりも、受け手がどのように受け止めたかが重視される傾向があります。 そのため、企業としては管理職個人の感覚に任せるのではなく、組織としてのルールを整備しなければなりません。

今すぐ見直したい4つのポイント

 精神障害の労災請求リスクを低減するためには、次の4つの視点が重要です。
① ハラスメント防止規程の整備
 相談窓口や調査手順、懲戒規定などを明確にしておくことが必要です。
② 管理職研修の実施
 パワハラの判断基準や適切な指導方法について定期的な教育を行いましょう。
③ 相談しやすい環境づくり
 相談窓口の設置だけでなく、「相談しても不利益にならない」という安心感を醸成することが重要です。
④ 職場のコミュニケーション改善
 ハラスメントの多くは、日頃のコミュニケーション不足から発生します。定期面談や1on1ミーティングなどを活用し、従業員の声を聞く機会を設けましょう。

まとめ

 精神障害の労災請求件数は過去最多となり、パワハラやカスハラに対する社会の目は年々厳しくなっています。 企業にとってハラスメント対策は、もはやコンプライアンス対応だけではありません。 従業員の健康を守り、人材の定着を図り、企業価値を高めるための重要な経営課題です。 「うちは問題ない」と考えるのではなく、一度自社の職場環境を見直してみてはいかがでしょうか。 トラブルが発生してから対応するのではなく、未然防止の取組みこそが企業を守る最善の方法です。

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