AI時代に生き残る会社は「採用」より「人材育成」に投資している
2026/06/09
人手不足時代の勝ち組企業は「採用競争」から抜け出している
近年、多くの中小企業経営者から「人が採れない」「応募が来ない」「採用してもすぐ辞めてしまう」といった相談を受けます。 実際に、2027年春卒業予定の大学生の内々定率はすでに7割を超えており、採用活動の早期化はますます進んでいます。また、東京都の調査ではサービス業の人手不足感は年々強まっており、従業員30人以上の事業所では7割以上が人手不足を感じているという結果も出ています。 このような状況の中で、多くの企業が採用活動に力を入れていますが、これからの時代は「採用」だけでは人材問題を解決することが難しくなっています。
人材確保の競争はますます激しくなる
少子高齢化によって働き手は減少し続けています。 さらに、大企業では今年の春闘において平均2万円近い賃上げが実現しており、中小企業との賃金格差は広がる傾向にあります。 中小企業が大企業と同じ条件で人材を奪い合うことは簡単ではありません。 そのため、「良い人材を採用する」という考え方だけでは限界があり、今いる社員を育て、戦力化し、定着させることが経営上の重要課題となっています。
政府も「人材育成重視」へ舵を切っている
政府は戦略17分野に関するリスキリング講座を対象に、受講費用の最大8割を補助する方針を示しました。 また、中小企業白書では、人材育成に積極的に取り組む企業ほど付加価値額が増加していることが紹介されています。 特にOJTだけでなく、OFF-JTを組み合わせて教育を行っている企業では、そうでない企業と比較して業績向上がみられるという結果も示されています。 国の政策も、単なる採用支援から「人材育成支援」へと大きくシフトしているのです。
AI時代だからこそ人材育成が重要になる
最近ではAIの進化が目覚ましく、文章作成や情報収集、データ分析など多くの業務を支援できるようになりました。 しかし、AIを導入しただけで成果が出るわけではありません。 重要なのは、AIを活用できる人材が社内にいるかどうかです。 実際にLINEヤフーでは、育児休業中の社員向けに生成AI活用セミナーを開催し、復職後のスキル格差を防ぐ取組みを始めています。 また、日本管財では管理職昇格試験にAI面接を導入し、人材評価の高度化を進めています。 AI時代において企業の競争力を決めるのは、AIそのものではなく、それを活用できる人材の存在です。
技能継承も待ったなし
ものづくり白書によると、技能継承対策として最も多いのは高齢社員の継続雇用ですが、技能の見える化やマニュアル化に取り組んでいる企業はまだ3割程度にとどまっています。 ベテラン社員が退職した途端に技術やノウハウが失われる企業も少なくありません。 今後は、教育体系の整備やマニュアル化、育成計画の作成など、組織として人材を育てる仕組みづくりがますます重要になります。
「採用できる会社」より「育てられる会社」が選ばれる
これからの時代は、人材不足が当たり前になります。 その中で生き残る企業は、「人が集まる会社」ではなく、「人が成長できる会社」です。 採用した人材を早期に戦力化し、能力を引き出し、定着させる仕組みを持つ企業が選ばれるようになります。 人材育成は単なる教育ではありません。 企業の将来を左右する重要な経営戦略です。 採用が難しい今だからこそ、「どう採るか」ではなく、「どう育てるか」を考える時代に入っています。 人材育成の仕組みづくりや人事制度の見直しに関心のある企業様は、お気軽にご相談ください。人材が定着し、成長する組織づくりを支援いたします。
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