その残業、本当に必要ですか?人手不足時代の労働時間管理
2026/06/06
労基署が注目する「隠れ長時間労働」への備え
近年、多くの企業が人手不足に悩まされています。採用活動を行っても応募が集まらず、ようやく採用できても定着しないという声をよく耳にします。その結果、既存社員への業務負担が増加し、長時間労働が慢性化している企業も少なくありません。
特に建設業や運送業では、2024年から時間外労働の上限規制が適用され、これまで以上に労働時間管理が重要になっています。しかし、「法改正には対応したつもり」「36協定も締結している」という企業でも、実際には労働時間の把握が十分ではないケースがあります。
最近では、神奈川労働局が建設業に対する定期監督の重点を、安全衛生中心から労働時間や労働条件の確認へとシフトする方針を示しました。背景には、表面上は法令を遵守しているように見えても、実態としてサービス残業や申告されていない時間外労働が存在する可能性があるためです。
実際に、業務終了後の報告書作成、自宅への持ち帰り業務、スマートフォンでの業務連絡対応などは、企業が把握できていない労働時間となっていることがあります。
こうした「隠れ長時間労働」は、労働基準監督署の調査や労働者からの申告によって発覚するケースも少なくありません。
また、長時間労働の問題は単に法令違反のリスクだけではありません。慢性的な残業は従業員の疲労やストレスを増大させ、生産性の低下や離職率の上昇につながります。せっかく採用した人材が定着せず、さらに人手不足が深刻化するという悪循環に陥る可能性があります。
現在の若い世代は、給与だけでなく「働きやすさ」や「ワークライフバランス」を重視する傾向があります。
求人票に良い条件を記載していても、長時間労働が常態化している職場では採用競争に勝つことが難しくなっています。人材確保の観点からも、労働時間管理は重要な経営課題と言えるでしょう。
そのため、まずは実際の労働時間を正確に把握することが重要です。タイムカードや勤怠システムの記録だけでなく、パソコンのログイン・ログアウト時間や業務用スマートフォンの利用状況なども含めて確認する必要があります。また、業務の属人化を防ぎ、業務の見える化やマニュアル化を進めることで、特定の社員に負担が集中する状況を改善することも大切です。
人手不足だから残業は仕方がないと考える時代は終わりつつあります。これからは限られた人材で成果を上げるための業務改善や労務管理が求められます。
「その残業は本当に必要なのか?」
今一度、自社の働き方を見直してみてはいかがでしょうか。適切な労働時間管理は、法令遵守だけでなく、人材確保や生産性向上、そして企業の持続的な成長につながる重要な取り組みです。
社労士として、企業の実態に合わせた労務管理の改善や働き方改革の支援を行っています。労働時間管理や人手不足対策についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。
----------------------------------------------------------------------
SkyBlue社会保険労務士法人
大阪府大阪市北区東天満2-9-4 千代田ビル東館10階G室
電話番号 : 06-6352-1145
FAX番号 : 06-6352-1146
----------------------------------------------------------------------